武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2007年度・2008,No.10 >
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http://hdl.handle.net/11149/259
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タイトル: | 都市社会学からwork論への転回 : Ray Pahlの軌跡とイギリス社会学へのインパクト |
その他のタイトル: | The Turn from Urban Sociology to Work Studies : The Research Career of Ray Pahl |
著者: | 武田, 尚子 TAKEDA, Naoko |
発行日: | 2008年3月22日 |
出版者: | 武蔵社会学会 |
抄録: | 本稿はイギリス社会学者Ray Pahlの研究の軌跡に焦点をあて,その研究業績の意義について明らかにする。Ray Pahlは1960年代~70年代半ばまでは,都市社会学の領域において研究を深め,その代表的業績はurban manage-rialism論として知られている。これは都市における資源配分過程に着目し,都市における官僚制を分析する視角であった。ロンドンの郊外住宅地の形成過程,middle-classの調査に基づいている。urban managerialism論は国際的にも高く評価され,日本では新都市社会学の研究者の1人として紹介されてきた。 しかし,Ray Pahlは1970年代半ば以降は,work論へと研究の方向を転換した。その代表作は1984年に出版された『Divisions of Labour』である。社会学以外の分野からも高い評価を得た研究で,欧米ではこの領域の研究のほうがよく知られている。これは,Isle of Sheppeyというロンドン大都市圏外側に位置する工業地域・working-class集住地域で,work, 家族,地域社会について,10数年かけて実施した綿密な調査である。 本稿は,Ray Pahlが都市社会学からwork論へ転回した背景について,当時のイギリス社会の状況をふまえながら考察した。また,転回する前と後の研究の連続する面,転回によって切り開いた新しい側面を明らかにし,Sheppey Studiesの意義について考察した。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/259 |
出現コレクション: | 2007年度・2008,No.10
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