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武蔵大学総合研究機構紀要 「Journal of Musashi University Comprehensive Research Organization」 >
No.18 >

Please use this identifier to cite or link to this item: http://hdl.handle.net/11149/479

Title: マザリナードの手続き
Other Titles: Introduction a l'acces aux Mazarinades
Authors: 野呂, 康
Issue Date: 5-Jun-2009
Publisher: 武蔵大学総合研究所
Abstract: フランス史上,論争や批判,宣伝や風刺などを目的とした大量の文書(パンフレット)が出回る時期が3つある。まずは16世紀末のことで,旧教と新教が対立した宗教戦争の時期,次いで17世紀半ば,王国政府の政策に異を唱えた,最高諸院の反撥に端を発する内乱の時期であり,最後にフランス革命期である。これらのうち二番目の時期は歴史上「フロンドの乱」の名で知られ,1648年から1653年の6年間,大小様々な政治文書が飛び交った。この文書群は一般に,当時宰相であったマザラン枢機卿の名にちなんで,マザリナードと呼ばれている。マザリナードに分類される文書群は,7頁から8頁の短い小冊子から,完全に書籍の体をなした大部の印刷物まで5000種以上あるといわれる。内容的には出来事の報道,公文書,政敵に対する攻撃文など多彩を極め,また形式も宣言,詩,小唄,手紙など全く統一性がない。マザリナードは既に同時代から収集対象とされており,現代でも世界中にコレクションが散在する貴重文書群である。ところで,マザリナードのような貴重文書と読者の邂逅を準備し仲介するのは,研究者や文書の所蔵機関である。現状では,その両者の間ですらマザリナードに関する知識が共有されておらず,学問対象としてほとんど認知されていない。またマザリナードに対する関心が高まれば,書庫に眠る貴重な蔵書から今後も新たな文書が「発見」される可能性も十分にある。それゆえ,まずもって研究者や所蔵機関がマザリナードに関するおおよその知識を獲得し,判断基準を踏まえ,コンセンサスを形成することが急務である。本稿の目的は,文書管理施設でマザリナードを扱う際に必要とされる知識と考え方を示しつつ,この資料体の判定基準を明らかにすることにある。マザリナードとは何か,どのような文書をその範疇に分類できるのかといった問いから始め,おおよその知識と見解を共有すべく,マザリナードの具体的な検索手続きを提示することにしたい。読者に対して効果的に文書を提示し発信できれば,今後の研究の礎を築くことにも,また書庫に眠る潜在的な資料を発見することにもつながるであろう。
URI: http://hdl.handle.net/11149/479
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