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武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2024年度・2025,No.27 >

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タイトル: 離婚の際の家庭裁判所での調停利用者の経験-離婚後の子どもの養育に関する調査の自由記述欄の分析を通じて
その他のタイトル: Experiences of Family Courts' Mediation in Divorce Cases: An Analysis of Additional Comment Sections of the 2022 Survey Regarding Post-Divorce Child-Rearing
著者: 千田, 有紀
SENDA, Yuki
発行日: 2025年3月1日土曜日
出版者: 武蔵社会学会
抄録: 本稿は,民法766条改正以降に離婚して未成年の子どもがいる,「シングルマザーサポート団体全国協議会(全国31団体)の会員を対象としておこなった「離婚後等の子どもの養育に関するアンケート調査」のうち家庭裁判所の調停を利用した1147人の調査結果の自由記述欄の分析である。分析の結果,総じて調停を利用したひとは,調停において弱い立場のひとを説得しがちであり,経済的に困窮して弁護士をつけないとその傾向は強まると考えていることが判明した。また調停の期間に関しては,長すぎると感じるひともいるが,多くのひとはあまりに短期間に終わらせることを求められ,もっと丁寧に調停をして欲しいと感じていることがわかった。さらにDV,とくに精神的なDVについてはあまり理解されていない,調停委員が面会交流には非常に熱心である一方,養育費には関心がないと感じている利用者の声も多数存在することが分かった。さらに調停委員の固定的な性別役割分業観による言葉が,利用者を傷つけることもある。またこうした性別役割分業観を反映してか,調停委員2人の関係も不平等であると考えているひとも多い。これまで聞き取られてこなかった家庭裁判所の調停における,利用者の経験や思いを明らかにできたことには,一定の意義があったのではないかと思われる。
URI: http://hdl.handle.net/11149/2730
出現コレクション:2024年度・2025,No.27

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