武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2024年度・2025,No.27 >
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http://hdl.handle.net/11149/2729
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タイトル: | コレクティブ・インパクト概念を用いた協働評価の可能性 |
その他のタイトル: | Potentials for a Collaborative Evaluation Scheme Assessing Collective Impact Conditions |
著者: | 粉川, 一郎 KOGAWA, Ichiro |
発行日: | 2025年3月1日土曜日 |
出版者: | 武蔵社会学会 |
抄録: | 協働という概念は1990年代以降日本の社会の中で定着し,市民をはじめとする様々なステークホルダーと一緒に事業を行う協働事業は地方自治体にとって非常にポピュラーな事業の手法となっている。しかしながら,こうした協働事業の評価については,現場レベルでの蓄積こそあるものの,その手法の全国化が行われておらずスタンダードが確立しているとは言えない。また,協働評価に関する研究者による学術的知見も現場レベルでは必ずしも利用されていない。そこで本研究ではアメリカを中心に世界に広がるコレクティブ・インパクト概念を活用し,そのキーとなる5要素を用いて協働評価の中の協働性評価を実施することを提案した。千葉市の市民自治推進の好事例を抽出することを目的に,コレクティブ・インパクトの5要素を指標として用いたシンプルな形で記述する協働評価シートを作成し,令和5年度千葉市市民自治推進のための実施状況作成過程で活用したところ,全体の17%程度の事業からコレクティブ・インパクトの5要素の中で取り組んだ事例の記述が得られた。その内容からは千葉市において共通のアジェンダ作成や,相互に強化しあう仕組みについて工夫がなされていること,共有された測定システムについては必ずしも取り組みが進んでいないことが判明した。今後はこの取り組みを継続し,日本における協働評価のスタンダードを構築していきたい。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/2729 |
出現コレクション: | 2024年度・2025,No.27
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