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武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2009年度・2010,No.12 >

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タイトル: 市民電子会議室という実験を評価する : 成果ではなく,環境からみた活動妥当性の検証
その他のタイトル: Evaluate the Electronic Conferencing System for Citizen Participation in Fujisawa - Not Outcomes but Adapting Process -
著者: 粉川, 一郎
KOGAWA, Ichiro
発行日: 2010年3月22日
出版者: 武蔵社会学会
抄録: 全国で唯一の成功事例といわれる藤沢市の市民電子会議室事業。インターネット上での市民のコミュニティづくりと政策提言活動をサポートするシステムだが,そのあり方には見直しが必要な時期が来ている。しかしながら,こうした市民事業は一般的な効率性のような指標で評価することは難しく,新たな視点での評価の試みが必要である。そのため,本研究では成果そのものを評価対象とするのではなく,環境変化に実際の運営が対応してきたかどうかを中心に評価を試みることとした。その上で過去年の情報コミュニケーション環境の変遷と,協働環境の変遷に着目した。前者については,一般に利用されている情報コミュニケーションシステムのインターフェースには大きく変化が生じており,市民電子会議室当初の考え方が今では必ずしも受け入れられていないことが分かった。また,協働環境においても,指定管理者制度の導入に象徴されるように,市民と行政の関係は単なる協力から責任あるパートナーシップの段階に移行しており,その点,現状の市民電子会議室の運営とは差が生じてきることが分かった。藤沢市市民電子会議室は,その先進的な取り組みと,設計の緻密さゆえに,情報コミュニケーション環境の変化と協働環境の変化に必ずしも適応できているとはいえない状況がこれらのことから理解できた。今後は,市民電子会議室を経験した市民による機動性と柔軟さに富んだ,新しい運営のあり方が期待される。
URI: http://hdl.handle.net/11149/269
出現コレクション:2009年度・2010,No.12

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