武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2006年度・2007,No.9 >
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http://hdl.handle.net/11149/248
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タイトル: | 近代社会の探究としてのジェンダーの社会学 |
その他のタイトル: | Sociology of Gender as Inquiry into Modern Society |
著者: | 上谷, 香陽 UETANI, Kayo |
発行日: | 2007年3月22日 |
出版者: | 武蔵社会学会 |
抄録: | 本稿では,genderを実体的なものではなく,男性と女性の二分法を含めたものごとの差異化を,様々な歴史的社会的文化的条件との連動の中で捉える一つの「ものの見方」として捉える。その上で,sex概念に代わってgender概念が登場したという言葉の変化を,近代社会の変容という文脈で捉え直していく。1960年代後半以降,欧米先進諸国では,それまで自明視されてきた生活様式や人間関係について,様々な問いが提起されるようになった。それらの問いは,18世紀西欧に成立し,以後地球規模で影響を及ぼしてきた「近代社会」の構成要素「近代家族」「産業社会」「国民国家」に関わる問題提起であった。最初の問題提起からおよそ40年を経た21世紀の現在,欧米先進諸国では,生活様式や人間関係に目に見える形での具体的な変化が表れてきている。またそれを支える,法律や制度も整備されてきている。本稿では,近代社会の変容の具体的あり方とその意味を,genderの社会学の問題として考察する。欧州先進諸国を中心に現在進行形で起きているのは,近代家族,産業社会,国民国家という近代社会の諸要素が,実体的にも,またものの見方としても,絶対視できなくなっているということだ。この変化の意味を,近代家族を中心に「結婚」「労働」「子育て」の三側面から検討することをとおして,いまだ近代社会を自明視している日本のあり方を対象化するための立脚点を築きたい。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/248 |
出現コレクション: | 2006年度・2007,No.9
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