武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2003年度・2004,No.6 >
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http://hdl.handle.net/11149/231
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タイトル: | 長期化する若年失業の実状とその構造 |
その他のタイトル: | The Actual Situation and Structure of Youth Unemployment Extend Over a Long Period of Time |
著者: | 小渕, 高志 OBUCHI, Takashi |
発行日: | 2004年3月22日 |
出版者: | 武蔵社会学会 |
抄録: | 「フリーター」と呼ばれる若者たちの多くが,実は早く定職に就きたいと考えている。しかし,現実は求人数の減少という新卒労働市場の悪化で,学卒と同時に無業者となる若者が増えている。かれらは,その間アルバイトなどの臨時雇用に就きながら,正規の就職を目指すが,その待機期間とも言える失業期間は長期化の傾向をたどる一方である。そこで本稿の課題を,若者が職業の選択において本来の選択肢を断念せざるをえなくなった原因を探ることに設定した。そのアプローチとして,労働市場と若者の意識や就業行動の二つに焦点をあてて考察を行った。また,教育機会などの社会的格差を分析してみたところ,若年における高卒・大卒無業者層は,豊かな階層からではなく,むしろ下層からより多く出現していることが明らかになった。さらに,高卒者と大卒者との間における学歴差からの失業のリスクに格差もあることから,高卒無業者層は出身階層による「教育機会の収奪」とあわせて労働市場における二重の格差にさらされている。その原因は,進学や就職における階層間格差の拡大と,産業構造の変化による就労形態の多様化にある。本稿では,階層研究の視点を取り入れながら,就労形態が多様化してきた結果の問題点として「フリーター」に焦点を当てた分析と考察を行い,企業の今後の人事政策と社会保障の観点から就労形態の多様化に対して一定の提言を試みた。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/231 |
出現コレクション: | 2003年度・2004,No.6
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