武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2003年度・2004,No.6 >
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http://hdl.handle.net/11149/223
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タイトル: | 男性性をめぐる社会調査の可能性 : 川崎市における男性のジェンダー意識調査を事例として |
その他のタイトル: | For Social Research on Masculinities : The Case of Kawasaki City |
著者: | 田中, 俊之 尾形, 泰伸 TANAKA, Toshiyuki OGATA, Yasunobu |
発行日: | 2004年3月22日 |
出版者: | 武蔵社会学会 |
抄録: | 本稿は,筆者たちが川崎市で昨年度実施した男性を対象とするジェンダー意識調査の結果をふまえつつ,ジェンダー研究における男性性研究の意義と可能性を論じたものである。本稿の特色は,「男らしさ」ないし男性性にたいする男性たちの意識を考察したうえで,これまでのジェンダー研究の流れのなかにこれを位置づけ,男性のジェンダー意識の実態に迫った点にある。その結果,表面的には男性たちが男性性の問題性に気づきつつあるかのように見えながらも,実のところ,いまだ「男らしさ」にとらわれている可能性を否定できないということが示される。まず,女性の側からみたジェンダー調査・研究が進むなかで男性研究がしめるべき位置と現在地点を確認したうえで,男性性に関する男性の意識について考察する。旧来の「男らしさ」にたいする意識は,その内容によって大きな開きがあり,部分的に男性性がゆらぎはじめたかに見えるものの,ちがった角度からの設問ではほとんどの男性が性差にもとづく役割の違いを肯定するという結果が見られた。このことは,男性たちの意識が少しずつ変わりつつあることを示してきたこれまでのジェンダー意識調査が,実状にそぐわないものであることを示唆している。これらの論点をうけ,最後に,男性たちのジェンダー意識を把握するための理論枠組みと調査研究のなかでひらかれていくべき方向性が指摘される。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/223 |
出現コレクション: | 2003年度・2004,No.6
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