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武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2002年度・2003,No.5 >

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タイトル: 暴力に依拠する「正統的」権力 : ギデンズ国民国家論の考察から
その他のタイトル: Legitimate' Power Founded Upon Violence : In the Nation-States Studies of Anthony Giddens
著者: 尾形, 泰伸
OGATA, Yasunobu
発行日: 2003年3月22日
出版者: 武蔵社会学会
抄録: 「権力」は,社会学における基礎概念のひとつとして,様々な論者によって論及されてきている。アンソニー・ギデンズもそのひとりであり,彼は権力を社会のダイナミズムのなかに位置づけるという貢献をなした。本稿は,そうしたギデンズの論考に準拠しつつ,権力の歴史的な生成過程と今日的な有り様とを,とくに暴力との関係のなかで描く試みである。まず,近代社会の分析に国民国家を組み込むことの必要性を確認した。資本主義,産業主義は近代を切り開くうえで枢要な役割を果たしてきたであろうが,19世紀以降の近代社会ではそれらと国民国家という形態とが緊密に結びついているので,これらのうちのどれかを取り出すのではなく,その複合的な有り様を描くことが肝要なのである。そこで,こうした社会的諸条件のもとで,近代特有の「軍事的暴力」と「監視」という2つの制度的現象が生成されてくるプロセスを検討し,権力と暴力の関係に迫った。その結果,人びとの生活を直接的に管理・監督する権限としての「権威的資源」にもとづいた「正統的」権力であっても,その確立にあたって,軍事的暴力手段という「配分的資源」の独占的所有を基盤としている可能性が明らかにされた。政治と経済の「分離」と「交錯」を解きほぐしてみればわかるように,権力もまた,資本主義,産業主義,国民国家の複雑な絡みあいのなかで立ち現れているのである。
URI: http://hdl.handle.net/11149/220
出現コレクション:2002年度・2003,No.5

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