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1998年度・1999,No.1 >
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http://hdl.handle.net/11149/181
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タイトル: | アルフレッド・シュッツにおける多元的現実論と「われわれ」 : ベルクソニアンとしてのシュッツ再考 |
その他のタイトル: | The theory of multiple realities and the conception of "We" in Schutz's phenomenological sociology : Reconsideration of Schutz as Bergsonian |
著者: | 平林, 創太 HIRABAYASHI, Sota |
発行日: | 1999年3月22日 |
出版者: | 武蔵社会学会 |
抄録: | 本論文は,アルフレッド・シュッツの理論に対するベルクソンの影響について考察したものである。本稿の第1節において,虞松渉による,主に『社会的世界の意味構成』に焦点を当てた研究をもとに,シュッツの現象学的社会学が,その根底における他者理解の文脈において,ベルクソンからの影響を受けていることが確認される。それは,特に他者の体験流との共実存という論理において顕著であり,シュッツは当初,この議論を自らの考察の根源的な基底性をもつものとして考えていた。しかし,そうであるとすると,シュッツの議論は単独の自我を前提とする独我論的考察でありうることも同時に示される。続く第2節,第3節においては,シュッツによるベルクソンの理論に関するいくつかの言及をもとに,後期シュッツの独自な行き方が探求されるが,それは,「われわれ」関係に関する考察から明らかになることが示されている。それによると,第1節にける,シュッツ現象学的社会学の根底性を担う体験流の共実存の議論は,一方で,自然的態度を前提とした個体主義的なものであると同時に,他方では,そうした個体主義を超越するものでもあり,たんに関係性や個体性への還元を意味するのではなく,両者を配視しえる両義的な性格をもっていることが示されている。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/181 |
出現コレクション: | 1998年度・1999,No.1
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