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2012年度・2013,No.15 >
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http://hdl.handle.net/11149/1539
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タイトル: | ロウントリーの第二次ヨーク貧困調査と 「ベヴァリッジ・レポート」への貢献 |
その他のタイトル: | The Second Poverty Research by B.S.Rowntree in the UK : The Contribution for Beveridge Report in 1942 |
著者: | 武田, 尚子 TAKEDA, Naoko |
キーワード: | 貧困 ベヴァリッジ・レポート 家族手当 社会保障 福祉 |
発行日: | 2013年3月22日 |
出版者: | 武蔵社会学会 |
抄録: | 本稿は,イギリスのB.S.ロウントリーが1836年に着手した第二次ヨーク貧困調査の特徴と意義について探る。B.S.ロウントリーは第一次ヨーク貧困調査(1899年)で,絶対的貧困(第1次貧困=貧困線以下の身体的・生理的維持が不可能な貧困)概念を提示したが,「絶対的貧困」の境界線を貧困線とすることに拘泥し続けたわけではない。第二次ヨーク貧困調査では,「余裕費」を組み込んだ「人間的必要基準」という概念を示し,「人間的必要基準」線を境界線にした。このアイデアはベヴァリッジに影響を与え,1942 年12 月に公表されたベヴァリッジ委員会による『社会保険とサービスに関する報告書』(ベヴァリッジ・レポート)の最低生活費の算定に反映された。「ベヴァリッジ・レポート」の理念は第二次大戦後,国家による社会保障制度の整備につながってゆくが,初期の成果として挙げられるのが家族手当である。B.S. ロウントリーは,第二次ヨーク貧困調査の知見に基づき,家族手当の実現に尽力した一人であった。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/1539 |
出現コレクション: | 2012年度・2013,No.15
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