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武蔵大学論集 「The Journal of Musashi University」 >
2010年度・第58巻 第2号 >

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タイトル: 海外資本流入と資本規制,為替制度,ガバナンス・インフラストラクチャーとの関係 : 資源保有国に関する事例
その他のタイトル: Institutions and foreign capital inflows: Evidence from commodity exporting countries
著者: 大野, 早苗
発行日: 2010年11月30日
出版者: 武蔵大学経済学会
抄録: 国境を越えた資金フローは途上国向け資金フローも含めて拡大の一途を辿っている。その背景の一つとして資本取引に関する規制の撤廃が挙げられるが,1990 年代にはエマージング諸国で資本収支型金融危機が多発したことから,金融資本市場の開放政策の影響に関する関心が高まった。さらに,そもそも海外資本流入ははたして経済成長に寄与しているのか,あるいはどのような条件の下で資本受入国は金融危機に対して脆弱になり得るのかについて,多くの研究が報告されている。 国際的な資金フローは資本受入国と資本提供国の経済ファンダメンタルズだけではなく当該国の法制度などとも関連しており,特に途上国の場合にはガバナンス・インフラストラクチャーの影響が無視できないと考えられる。理論的には投資の限界生産性が低い先進国から投資の限界生産性が高い途上国へと資金が流れるものと考えられるが,近年の急速に拡大した国際的資金フローの大半は先進国間における資金取引であり,先進国と途上国の間の資金フローの拡大ペースは相対的に緩慢であったり,あるいは逆の現象も観察されている。こうした一種のパズルを解く鍵としてもガバナンス・インフラストラクチャーが注目されている。 本稿では,資本規制,為替制度,ガバナンス・インフラストラクチャーといった法制度と海外資本流入との関連について考察した既存研究をサーベイするとともに,資源ブームを背景に海外資本流入の増大が著しい資源保有国を対象に海外資本流入と法制度との関係を概観した。
URI: http://hdl.handle.net/11149/1391
出現コレクション:2010年度・第58巻 第2号

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