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武蔵大学論集 「The Journal of Musashi University」 >
2009年度・第57巻 第3・4号 >

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タイトル: 市場志向の先行要因の探索 : トップマネジメントによる苦情の重視
その他のタイトル: Search for Antecedents of Market Orientation: Top Management Emphasis on Complaint
著者: 黒岩, 健一郎
発行日: 2010年3月10日
出版者: 武蔵大学経済学会
抄録: 「市場志向(market orientation)」は,マーケティングにおける中心的な概念であり,1990 年にKohli and Jaworski やNaver and Slater が,市場志向を測定可能な概念として提示して以降,多くの研究が蓄積されてきている。しかし,組織の市場志向をいかに高めるかについて研究されたものは,そう多くはない。 本研究では,組織の市場志向を高めるための先行要因としての苦情の役割に注目した。Plymire(1991)が,「顧客志向の文化への確かな道は,苦情を増やすことである。」と述べているように,苦情を重視することは,組織の市場志向に少なからず影響を与えていると考えられる。 まず第一に,トップマネジメントによる苦情の重視と組織の市場志向との関係を調査した。調査方法としては,事業部のトップマネジメント343 名への質問票調査のデータを活用した。調査結果から,トップマネジメントによる苦情の重視と組織の市場志向とは,相関関係があることが明らかになった。 第二に,トップマネジメントによる苦情の重視が,どのようなメカニズムで組織の市場志向に影響を与えているかを探索した。研究対象は,資生堂の顧客相談窓口の組織とした。インタビューや観察を通じた調査の結果から,トップマネジメントによる苦情の重視は,本社に顧客相談窓口を置くことや会議での発言の順番といった仕組みを生み,それが他部門とのコミュニケーションを促進して市場志向を向上させることが明らかになった。
URI: http://hdl.handle.net/11149/1363
出現コレクション:2009年度・第57巻 第3・4号

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