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武蔵大学論集 「The Journal of Musashi University」 >
2009年度・第57巻 第2号 >

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タイトル: 環境の質において垂直差別化された複占市場における排出権取引の影響
その他のタイトル: The Effects of Tradable Emission Permits on Duopolists Offering Vertically Differentiated Products under Environmental Quality Competition
著者: 松川, 勇
発行日: 2009年12月10日
出版者: 武蔵大学経済学会
抄録: 本研究では,環境の質に関して垂直差別化された財・サービスを,2 社のみが生産する複占市場を想定し,生産物市場における排出権取引の影響を明らかにする。生産物市場と排出権市場がともに完全競争の状態にある場合,各企業に排出枠を課したうえで排出権取引を禁じる命令・統制型規制と比べて,排出権取引の導入によって社会全体の汚染物質の除去費用が低下する。しかし,生産物市場が垂直差別化の状態にある場合には,排出権市場に支配力が存在しない場合であっても,排出権取引によって社会全体の汚染物質の除去費用が低下するとは限らない。数値例にもとづく分析からは,環境の質の高い製品を供給する企業に対する排出枠の初期割り当てを多く設定し,逆に環境の質の低い製品を供給する企業に対する排出枠を少なく設定すると,排出権取引を禁止した命令・統制型規制に比べて,社会全体の汚染物質の除去費用が増加する可能性が明らかになった。
URI: http://hdl.handle.net/11149/1340
出現コレクション:2009年度・第57巻 第2号

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