武蔵大学論集 「The Journal of Musashi University」 >
2008年度・第56巻 第3・4号 >
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http://hdl.handle.net/11149/1337
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タイトル: | 中国の住宅市場の過熱化に対する海外資本流入の影響 |
その他のタイトル: | Foreign Capital Inflow and Chinese Mortgage Market Boost |
著者: | 大野, 早苗 |
発行日: | 2009年3月20日 |
出版者: | 武蔵大学経済学会 |
抄録: | 住宅制度の大規模改革が実施された1998 年以降,中国の住宅市場は飛躍的に規模を拡大させてきたが,同時に住宅価格の高騰が懸念されてきた。一方,近年において中国と世界の過剰流動性の相関が高まる傾向がみられ,中国の住宅市場の過熱化に対して国際的過剰流動性が影響を及ぼしている可能性が考えられる。 国際的過剰流動性が中国の住宅市場に流入する経路としては,1)海外直接投資などの資本流入形態により直接的に住宅市場に流入する経路と,2)膨大な国際収支黒字の発生の下で実施している為替介入によりマネタリーベースが増大し,住宅融資の増大を招いて住宅市場に流入する経路の2 つが考えられる。特に中国の住宅市場は非居住投資家に対する制約が相対的に少ないことから,住宅価格の値上がり益と為替差益を期待した投機マネーの対象になっていた状況が予想される。中国の行政区毎のデータを用いてパネル分析を行い上述の2 つの経路を考察したところ,海外資本流入から住宅販売への影響が顕著であり,直接的経路により国際的過剰流動性が中国の住宅市場に流入していた可能性が示唆された。ただし,国内銀行融資から住宅販売への影響も観察される場合もあり,海外資本流入の影響に加えて,間接的経路により住宅市場の過熱化が進んだ可能性も否定はされなかった。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/1337 |
出現コレクション: | 2008年度・第56巻 第3・4号
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