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2006年度・第54巻 第2号 >
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http://hdl.handle.net/11149/1279
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タイトル: | ロバート・トレンズの互恵主義論の形成過程をめぐって |
その他のタイトル: | On the Theory of the Reciprocity of Robert Torrens |
著者: | 河合, 康夫 |
発行日: | 2006年11月30日 |
出版者: | 武蔵大学経済学会 |
抄録: | 本稿の課題は,1833 年に発表されたLetters on Commercial Policy において,貿易政策の原則として互恵主義を強調したロバート・トレンズRobertTorrens の,そこに至るまでの思索の過程を,彼が下院議員選挙の活動の中で行った言説などを分析に組み入れることを通じて再検討することである。本稿は,第一に,マルサスMalthus の『経済学原理』における,交易条件に関する議論をトレンズが批判的に検討したことが,トレンズがこの問題を深く追求する契機の一つとなった可能性があること,第二に,互恵主義の理論的意義に気づきながら,それを政策原理として明示することを躊躇していたトレンズは,ボルトンBolton における下院議員選挙の中でそれを政見としても明示して主張するに至ったこと,第三に,その主張は当初選挙民に向けて,ボルトン・クロニクルBolton Chronicle 紙に詳しく連載されたが,その連載がまとめて出版される過程で,いくつかの修正がなされなければならなかったことを考察している。その修正点は,互恵主義を原材料の輸入に適用するかどうかという問題や,互恵主義政策の効果の評価などに関わる問題であり,後者の修正に関しては論文執筆中になされたペロネット・トンプソンPerronet Thompsonとの論争が影響した可能性があると思われる。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11149/1279 |
出現コレクション: | 2006年度・第54巻 第2号
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