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武蔵大学総合研究機構紀要 「Journal of Musashi University Comprehensive Research Organization」 >
No.16 >

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タイトル: 経済学史におけるハリエット・マーティノゥ『経済学例解』
その他のタイトル: Evaluation of Illustrations of Political Economy by Harriet Martineau in the History of Economic Thought
著者: 舩木, 惠子
発行日: 2007年6月30日
出版者: 武蔵大学総合研究所
抄録: ハリエット・マーティノゥ(1802-1876)はイギリスとアメリカの19世紀の経済思想に重大な貢献をしたにもかかわらず,経済学史においては、ほとんど忘れ去られているか,理論の大衆化に貢献した人物または普及者としての限定された評価にとどまっている。彼女は1832年に経済学の原理をわかりやすい寓話にして全25巻の一話ごとに完結したシリーズとして出版した。ジェームズ・ミルら当時の経済学の専門家に否定されながらも,彼女が書いた『経済学例解』は1832年出版の第一話から1834年のシリーズ最後までの月問販売数が平均1万部という驚異的な売り上げを記録した。経済学史家マーク・ブラウグは経済学上の教訓を取り入れる上での魅力的な媒介物として,その当時においては,『経済学例解』に並ぶものはなく,ヴィクトリア女王や,コールリッジ,ロバート・ピールなどの著名人が読者として賞賛を送ったと述べている。しかしそのような経済学例解』の経済学史における評価は現代においてはほとんどなされていないのが現状である。それは当時主流だったリカード派経済学を基盤とした寓話という文学的な方法を使用したものであり,既存の経済学の普及や大衆化としての意味だけしか見出されなかったことに原因がある。本稿は,このように経済学の歴史の中で経済学説として無視され続けてきた『経済学例解』を経済学の巨匠たちがどのようにとらえていたのかを考察することにより,ハリエット・マーティノゥの経済学を再認識する第一歩を目的としたものである。
URI: http://hdl.handle.net/11149/426
出現コレクション:No.16

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