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武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2010年度・2011,No.13 >

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タイトル: B.S.ロウントリーの田園ビレッジ建設と田園都市運動 : イギリスにおける貧困研究と住宅問題の関連
その他のタイトル: Benjamin Seebohm Rowntree and The Garden Village: The Early Garden City Movement in the UK
著者: 武田, 尚子
TAKEDA, Naoko
発行日: 2011年3月22日
出版者: 武蔵社会学会
抄録: 本稿は,イギリスの貧困研究で名高いベンジャミン・シーボーム・ロウントリーが関わった田園ビレッジ建設を取り上げ,歴史社会学的視点から,その意義について考察する。この事例は,貧困研究と20世紀初頭の社会的実践の関連を考察する上でも示唆に富む。また,この田園ビレッジ建設は,イギリスの田園都市運動の展開と軌を一にしたもので,田園都市運動の意義について考察することができる。 1904~23年までの田園ビレッジ建設の推移をたどると,「ワーキング・クラスが現実に負担可能な住宅地を供給する」ことと,「公的住宅供給を実現させるためのモデルを作る」ことに尽力した関係者の努力の軌跡が浮かび上がってくる。 従来の田園都市運動に関する先行研究では,田園都市運動が結果的にミドル・クラス対象の住宅供給モデルとして有益だった側面が明らかにされてきた。しかし,本稿で取り上げる事例は,当時の社会状況を鑑みると,ワーキング・クラス対象のモデルを提示することへの社会的要請は大きく,田園都市運動の流れをくんだ建設プロジェクトに,その要請に応えるものがあったことを示している。 20世紀のイギリス福祉国家形成の過程において,貧困研究を出発点として,労働者に対する「生活保障」「福祉」の一政策として,住宅政策が位置づけられていくプロセスを本事例から読み取ることができる。
URI: http://hdl.handle.net/11149/277
出現コレクション:2010年度・2011,No.13

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