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武蔵社会学論集 : ソシオロジスト 「The Sociologist : Journal of the Musashi Sociological Society」 >
2000年度・2001,No.3 >

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タイトル: 現代大学生の就職に対する意識と活動の実態 : 就職協定廃止前後の比較分析から
その他のタイトル: The Attitude for Occupational Choice of University Students in Japan
著者: 橋本, 哲史
HASHIMOTO, Takafumi
発行日: 2001年3月22日
出版者: 武蔵社会学会
抄録: 本稿の目的は,現代日本における新規大卒者の就職活動の社会的構造や個人に対して持っている意味について明らかにする一助として,かれら大学生の就職に対する意識と活動の実態を検討することである。周知のように,1997年に就職協定が廃止されたことによって,大学生の就職活動は,大きな影響を受けたといわれている。そのため本稿では,筆者が1999年度に東京都内私立A大学で行った就職活動に関する調査と就職協定廃止以前に行われた全国調査を比較し,どのような変化が起こっているのかを検討した。本稿での検討から,現在の大学生の就職活動は,就職協定廃止以前と比較して,早期化・長期化の傾向にあることが明らかとなった。このような長期化の傾向のなかでも,就職活動を比較的短期に終える者とそれが長期におよぶ者の二極化が,進展していることが示唆された。また,以前は積極的に行われていたと考えられるOB訪問が,A大学の調査では,あまり積極的に行われていないことも明らかとなった。就職協定廃止前後に共通してみられる特徴として,内定先企業への満足や就職活動への評価が高いことが見いだされた。どちらの場合も,内定先企業への満足が,就職活動の評価を若干上回る結果となった。この結果から,職業的社会化の一段階として,大学生が予期的に形成した職業的アイデンティティを,就職という目前の現実に適応させようとしている姿を見て取ることができた。
URI: http://hdl.handle.net/11149/202
出現コレクション:2000年度・2001,No.3

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