DSpace コレクション: 2010-03-10
http://hdl.handle.net/11149/1478
2010-03-102024-03-28T19:37:27Z譲渡不可能な財の市場メカニズム
http://hdl.handle.net/11149/1378
タイトル: 譲渡不可能な財の市場メカニズム
著者: 古瀬, 公博
抄録: 市場経済においては,売買の対象にすべきではないと考えられている財であっても市場取引の対象になる。本論文では,市場取引すべきではないと考えられている財,すなわち「譲渡不可能な財」の取引の例として,代理母行為など出生能力の売買と日本における中小企業M & A に注目し,そこで見られる交換形態の特徴を指摘したい。譲渡不可能な財の取引においては,市場取引に贈与の要素を混在させた交換形態を採用することで,後ろめたさなどの取引参加者のネガティブな感情を和らげるなどの工夫が観察される。また,市場取引に贈与の要素を混在させるバランスを調整する役割を仲介業者が担っていることも指摘したい。2010-03-09T15:00:00Zモンゴルの経済成長,ガバナンス,援助
http://hdl.handle.net/11149/1372
タイトル: モンゴルの経済成長,ガバナンス,援助
著者: 東郷, 賢
抄録: 本稿はモンゴルを題材に経済成長,ガバナンス,援助の関係について定性的に考察を試みるものである。モンゴルのケース・スタディからは,ガバナンスが経済成長の必要条件とは言い難い事実が浮かび上がる。他方,ガバナンスの悪化に関しては,司法制度の不全,大統領制と議院内閣制の併存,モンゴルの資源,経済政策の経験不足,国際機関の政策勧告などが影響を与えていると考えられる。2010-03-09T15:00:00Z世界金融危機下の金融機関のCDSスプレッドに関する検証
http://hdl.handle.net/11149/1373
タイトル: 世界金融危機下の金融機関のCDSスプレッドに関する検証
著者: 大野, 早苗
抄録: 本研究はサブプライムローン問題を契機とする世界金融危機における内外の金融機関への波及効果を検証したものである。本研究では銀行,証券会社,保険会社を含む内外59 の金融機関を対象とし,これらの金融機関を参照企業とするCDS スプレッドを用いて分析する。 昨今の世界金融危機において,CDS スプレッドはリスク・プレミアムを反映して高騰したと指摘されている。リスク・プレミアムは投資家の危険回避度やマクロ経済環境の不確実性などの影響を受けて変動するが,投資家の危険回避度は流動性制約の影響も受ける。したがって,各金融機関のCDS スプレッドには市場流動性やマクロ経済環境の不確実性などが反映されているものと考えられる。 各金融機関のCDS スプレッドに影響を与える要因としては上記のような共通ファクターの他に,金融機関同士の相互依存性が挙げられる。今回の世界金融危機ではカウンターパーティー・リスクが改めて認識されたが,昨今の金融市場は金融保証取引や各種のデリバティブ取引の拡大などにより複雑さを増している。 本研究では構造VAR モデルを用いた上で,内外の金融機関のCDS スプレッドに対してどのような要因が影響を及ぼしていたかを,各金融機関の相互依存性,共通ファクターの影響を考慮して検証する。共通ファクターとしては,株価指数をマクロ経済環境の不確実性の代理変数として,TED を市場流動性の代理変数として用いる。 推計結果としては以下のような結果を得た。まず,各金融機関のCDS スプレッドの上昇要因として,マクロ経済環境の不確実性の増大が示唆された。市場流動性の影響に関しては,短期負債に偏った資金調達構造をしていた米投資銀行などに対する影響がとりわけ大きく,また,公的支援を受けた金融機関のCDS スプレッドに対する流動性逼迫の影響も大きかった。概して,銀行のCDS スプレッドのほうが保険会社のCDS スプレッドよりも市場流動性の影響を受けやすい傾向がみられたが,保険会社のなかでもデリバティブを駆使して最低支払額保証付きの変額年金を主力商品としていた保険会社に対する影響も顕著であった。米モノライン危機やAIG の経営危機は,米国の内外を問わず,また業態を超えて影響が及んでいたことが確認されたが,AIG のCDS スプレッドの影響は米国の保険会社のCDS スプレッドよりもEU の保険会社や銀行のCDS スプレッドに対して顕著にみられた。各銀行,保険会社は自己資本比率規制,あるいはソルベンシー・マージン規制への対策の一環としてCDSを利用していたとの指摘があるが,CDS の最大の売り手であったAIG の破綻はカウンターパーティー・リスクとして他の銀行,保険会社のCDS スプレッドへと波及していったことが示唆された。2010-03-09T15:00:00ZComparison of the Value Relevance between the Purchase and Rental Treatment of Leases
http://hdl.handle.net/11149/1374
タイトル: Comparison of the Value Relevance between the Purchase and Rental Treatment of Leases
著者: SAKAI, Eiko
抄録: The purpose of this paper is to compare the earnings value relevance between rental and purchase treatments, i.e. to examine whether the capitalization of leases is appropriate in terms of income measurement rather than as recognition on balance sheets. I have chosen to examine a Japanese sample because earnings information in Japan available both when leases are treated as rentals and when leases are treated as purchases. The results show that the value relevance of earnings-via purchase treatment rather than by rental treatment is significantly higher only in Year 2003. This might imply that investors utilize footnote information only in particular situations. Although we need further examination of why investors evaluate leases differently only in 2003 and it is important to expand this implication carefully in order to evaluate the relevance of capitalization of operating leases, this paper offers serious implications for the FASB/IASB project.2010-03-09T15:00:00Z